大樹の下で

神話・古史・古伝・民間伝承に関わる、自由な空想を不定期に更新しています。

2009-11

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ロキ〜北欧神話妄想〜ゲルマンとケルト番外

2008年に予告して記事を書いている今は2009年・・・・
新年明けましておめでとうございます!(明け切ってますが・・・・)
という事でいよいよ北欧神話のトリックスター
ロキ(Loki)の謎について妄想してみたいと思います。

まずは、ロキの簡単な紹介(wikiより抜粋)
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ロキ (Loki) は北欧神話に登場する悪戯好きの神。
オーディンの義兄弟。神々の敵であるヨトゥンの血を半分引いている。
巨人の血を引きながらもオーディンに力が認められアースガルズに住み、
オーディンやトールと共に旅に出ることもあった。
男神であるが、時に女性にも変化する。

巨人の王ウートガルザ・ロキおよびその宮殿で相まみえるロギとは別人である。

父 - ファールバウティ(「残酷に打つ」の意)
母 - ラウフェイ(「葉の島」の意)
妻 - シギュン、アングルボダ
夫 - スヴァジルファリ
兄弟 - ヘルブリンディ、ビューレイスト、息子としてオーディン
子 - アングルボダとの間の子にフェンリル、ヨルムンガンド、ヘル。
   シギュンとの間の子にナリとナルヴィ(『古エッダ』)、
   またはナリ(別名がナルヴィ)とヴァーリ(『スノッリのエッダ』)。
   スヴァジルファリとの間の子にスレイプニルがいる。
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少し上記抜粋に補足をすると、「神々の敵であるヨトゥン」とは霜の巨人族の事。
つまり、ロキは巨人族との混血だと言うことなのだが
上記家族表にある父と母は両方霜の巨人族であるという事なので
なぜ、半分血を引いているという表現となるのだろうか?
神話的には神々の王オーディンと血を混ぜ合わせて義兄弟となった
という話しがあるため、その時点で混血となったとも解釈できる。

さて、このロキを私がどのような存在と考えているかを発表しよう。

ロキとは戦災孤児、あるいは戦闘の結果生み出された望まれぬ混血児ではなかろうか

そういった意味でロキとはヘイムダル同様(参照:ヘイムダルとブレス〜ゲルマンとケルト4)に
個人を指すとともに、ある集団を指すものだと考えている。
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2009-01-13 11:16:15

ヘイムダルとブレス 〜 ゲルマンとケルト4

ゲルマンとケルトのシリーズ4回目は
ヘイムダルとブレス”を採り上げます。

まずは、北欧神話におけるヘイムダル神
ケルト神話におけるブレス神の簡単な紹介から

《ヘイムダル(Heimdall/ヘイムダッル)》

異称:白き神、9人の母の息子
オーディンアサ神族の1柱で神々の国アスガルド(アースガルド)と外の国をつなぐ
3本の虹の橋ビフレストの側(あるいはたもと)のヒミンビョルグに住み、
巨人族からの襲撃など外界からの脅威に耳目を傾け警戒していると言われます。
神々の終わり・世界の終末であるラグナロクの到来を告げる
ギャラルホルンの角笛を吹き鳴らす役目も負っています。

《ブレス(Bres)》
名前の意味は美しきもの
トゥアハ・デ・ダナーン(ダヌ女神の一族)の王
マートゥーレスの戦いにより片腕を失った一族の王ヌアザにかわり
エリン(アイルランドの古名)の初代の王となります。
父はフォモール族の王エラサ、母はトゥアハ・デ・ダナーンエリと云われ
巨人族と神族のハーフにあたります。
王になった後、父方のフォモール族に有利な政治を行い
また、トゥアハ・デ・ダナーンの慣習に背く行いが甚だ多く
7年の在位を持って王位を追われることとなります。

さて、上記の簡単な紹介を見る限り
これまで対比してきたオーディン=バロル(共に隻眼)
テュール=ヌアザ(共に隻腕)のような決定的な共通点はありません。
2神ともに容姿が美しいという事は云われますが
それだけで、ヘイムダル=ブレスの根拠とするには無理がありすぎですね(苦笑)。
ですが、古代北欧ゲルマン王国 〜 ゲルマンとケルト3の記事にて提示した前提や
隻腕の神テュール/ヌアザ 〜 ゲルマンとケルト2のような解釈を踏まえると
この2神の共通点が見えてくるのです。

では、空想・妄想の領域へと参りましょう(笑)。
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2008-10-04 16:28:10

古代北欧ゲルマン王国 〜 ゲルマンとケルト3

ゲルマンとケルトの第3回となる今回、
このシリーズを書くにあたり、
大前提をいくつか提示しておく必要性を感じましたので
それを整理してみようと思います。

このシリーズは北欧神話ケルト神話に登場する神々に
身体的な特徴が一致する者達がいること
この着眼点からスタートしました。

一番の始点となるのは
北欧神話の主神オーディン
ケルト神話の神々の敵となる巨人族フォモール族の王
邪眼のバロール
この二人の神が同一であるかもしれないと言うことでした。

実のところ、このオーディン=バロール
きちんとした説明なしに第1回目で紹介しました。
両者とも一つ目であると言うこと
神の一族の王であり、魔術に長けていると言うこと。
このような単純な一致から他の両神話に登場する神々や巨人にも
共通項がみられるのではないか?
そこからこのシリーズの空想の連鎖が始まるのです。

そして、第1回目にはオーディン=バロールとともに
ロキ=ルーを提示しましたが
この北欧神話最大のトリックスターロキ
ケルト神話の英雄神ルーの検証は
いくらか修正を加える必要がありそうです。

続く(随分と間は開いていますが)第2回では
このブログの閲覧者のかたからヒントを得て
テュール=ヌアザを提示しました。
両者ともに片腕を神話世界で失う神です。
詳しくは第2回をお読みいただくとして
ここで一つの矛盾が生じ、それを発想&空想により
回避することとなります。
生じた矛盾とは比較する神々の立ち位置の違いです。

北欧神話においてオーディンテュール
共にアサ神族に属する同族として描かれます。
対して、バロールヌアザ
かたや巨人族の王、かたや神々の王
全く相反する陣営の長なのです。

そしてこれを回避するための発想&空想が
古代北欧ゲルマン王国となるのです。
 
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2008-09-07 11:18:36

隻腕の神テュール/ヌアザ 〜 ゲルマンとケルト2

さて、久しぶりの更新になります(苦笑)。
交流途絶えて久しいと言うのにコメントを入れて下さった
WildChildさんにまずは感謝を!(笑)

以前に記事とした
”オーディンとバロル ロキとルーフ 〜 ゲルマンとケルト”
に対してのコメントなのですが、
久しぶりに妄想心に火が付いてしまい、
急遽、記事アップとなりました!(笑)

まずは、コメント元となった記事
”オーディンとバロル ロキとルーフ 〜 ゲルマンとケルト”
に対して補足をさせていただきましょう。

この記事は”実に中途半端なものである”と言うことを
私自身気づきながらアップしたものでした。
北欧神話ケルト神話(ここで言うケルト神話は島のケルト)
この二つにそれぞれ登場する重要な神々に見られる妙な共通点。
それに気づいてろくに検証もせずにアップしたのが実情です。

ですが、北欧神話の主神”オーディン”と
ケルト神話の神々の宿敵フォモール族の王”バロル”が
いずれも隻眼(一つ目)である点、
加えて、北欧神話のトリックスター”ロキ”と
ケルト神話の光の神”ルーフルー)”が
いずれも敵対部族との混血神であることから
北欧神話とケルト神話はそれぞれの立場から見た
同様の歴史的事実(戦いの歴史)を表しているのではないのか?
という私自身への問いかけだったのです。

しかし、そこから先に思考が上手くつながらなかった・・・。
何か思考を発展させるピースが足りないという感じだったのです。
そこに、随分と時間がたってから今回のコメントが入り
思考の発展に光明が見えた気がしました。

それが、隻腕(片腕)の神テュール”と”ヌアザ”です。
テュール”は、北欧神話における軍神にして調停の神
ヌアザ”はケルト神話における神々の王
彼らはいずれも片腕を失う神なのです。
 
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2008-08-14 22:10:56

神話と葦(あし/よし)

葦(あし/よし)という稲(いね)科の植物があります。
学名 :Phragmites communis (Phragmites : ヨシ属/communis : 普通の)
神話を読んでいると、何気なく登場する植物だと言えます。
湿地に群生する植物で、古代から人が利用してきた、大変身近な植物でした。
初夏の葦原 From:角館町観光協会HP 角館紀行 冬祭りの準備
このイネ科”葦(あし)”という植物、
現在では分類がはっきりと区別されているのですが
古代の神話などで語られる”葦(あし)”には
似た風貌を持つカヤツリグサ科の植物も含まれます。
最古の紙の原料とされる”パピルス(Papyrus)”カヤツリグサ科です。
古代の船で”葦船(あしふね/あしぶね)”と呼ばれるモノの多くは
カヤツリグサ科の植物を材料にしていると言われます。

ただいま、アフリカ神話の紹介をしていますが、本日はちょっと中休み(苦笑)。
もちろん、”葦(あし)”アフリカの神話にも登場します。
南アフリカ最大の勢力を誇ったズールー族(ズルー族)の始祖神話では
”最初の人間は、男と女の一組で、葦(あし)、葦原(あしはら)の中から現れた”
と伝わります。
また、現在ジンバブエ及びザンビアのザンベジ河中流域に住む
トンガ(トーンガ、ツォンガ)族の始祖神話では
”一組の男と女が爆ぜた葦(あし)から突然現れ、この世にあることになった”
と伝わるといいます。

日本神話の場合も、この”葦(あし)”という植物、
切っても切れない縁があります。
日本神話において日本の国土の異称を
”葦原中国(あしはらのなかつくに)”あるいは、
”豊葦原中国(とよあしはらのなかつくに)”と言います。
また、天地開闢(創世)神話の1柱(ひとはしら)に”葦(あし)”の一文字を持つ
可美葦牙彦舅尊(うましあしかびひこぢのみこと)<日本書紀表記>
という神様がおられます。
さらに、国産み(くにうみ)神話において
伊邪那岐(いざなき)伊邪那美(いざなみ)<古事記表記>が
一番最初にお産みになった神様が”水蛭子(ひるこ)”と呼ばれる
不具(体に欠陥/欠損がある)の子で、
この”水蛭子(ひるこ)”神は、
”葦船(あしふね/あしぶね)”に乗せられて流されてしまいます。
さらに私の個人的な解釈ではありますが
”八岐大蛇(やまたのおろち)”の体内から現れたとされる
”天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ、あめのむらくものつるぎ)”の異称、
”草薙剣(くさなぎのつるぎ・くさなぎのけん)”の元になった
日本武尊(やまとたけるのみこと)
駿河の国(現:焼津と伝わる)にて沼地の野原に火をかけられ草を払う場面、
この野原に生い茂る草は”葦(あし)”であったと思います。
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2008-01-20 17:05:41

紹介!アフリカ神話(3)〜ドゴン族編(2)

「アフリカ神話」 ジェフリー・パリンダー著作
上記の著作の中から、
紹介!アフリカ神話(3)では
マリ共和国内でもわずか5%の少数部族”ドゴン族”
彼らは世界遺産にも指定されている”バンディアガラの断崖(ドゴン人の地)”
”トンブクトゥ”(都市名:著作訳ではテンブクトゥとしているが、
現在一般的な日本語表記はトンブクトゥである)と
ニジェール河湾曲部南側に住む”ドゴン族”の神話を紹介します。
今回はドゴン族編(1)に続き(2)をお送りします。

<<ドゴン族の火の物語>>
始祖達(8人の祖先)が天国を去り地上へと降りる時、
始祖達は火を持っていなかったという。
しかし、第1の祖先が天国の鍛冶屋でもある精霊”ヌンモ”の鍛冶場から
”太陽のかけら”を盗んだという。
女の”ヌンモ”が電光を放ったが
第1の祖先は”太陽のかけら”を包む為に作った”革のフイゴ”で身を守り
電光は届くことはなかった。
そこで、男の”ヌンモ”が雷(かみなり)を放った。
これは効果はあったが、結局失敗に終わる。

その時、第1の祖先は穀倉の結び目を解き、
放たれた雷と稲妻に打たれた勢いでスピードを増しながら
虹を伝わって地上に降りて来たという。
始祖は凄い勢いで地上に激突した時、腕と足を折り、
精霊”ヌンモ”と同じように曲がりくねっていた腕や足は
その時以来、関節が出来たという。
また、地上への激突で穀倉も一部砕け散り、
人や動物や野菜が辺りに散らばったという。
始祖は穀倉の天井から階段に添って降り立ち
子孫達に畑用の区画の割り振りを行なったという。

”太陽のかけら”をまんまと盗み出した第1の祖先は鍛冶屋となり、
他の祖先達は、革屋や吟遊詩人など、それぞれの仕事と技芸を始めたという。
それゆえに、第1の祖先に発する鍛冶屋は村の頭の部分にあり、
家の中の火のある炉も頭とされるのである。
<ドゴン族編(1)のイラストを参照>
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2008-01-19 22:41:27

紹介!アフリカ神話(3)〜ドゴン族編(1)

「アフリカ神話」 ジェフリー・パリンダー著作
上記の著作の中から、
紹介!アフリカ神話(3)では
マリ共和国内でもわずか5%の少数部族”ドゴン族”
彼らは世界遺産にも指定されている”バンディアガラの断崖(ドゴン人の地)”
”トンブクトゥ”(都市名:著作訳ではテンブクトゥとしているが、
現在一般的な日本語表記はトンブクトゥである)と
ニジェール河湾曲部南側に住む”ドゴン族”の神話を紹介します。
神話に興味のある方ならば、一度くらいは耳にしているであろう有名な部族。
特に、天文ミステリーと呼ばれる
シリウス星系との関連は今も興味の対象であり続けています。
しかし、この著作ではシリウスの名は見られません。

<<創世神話”アンマ”と”ヌンモ”>>
はじめに”アンマ”という独りの神がいた。
”アンマ”は彼の最初の発明である壺(つぼ)と同様に太陽と月を創った。
太陽は白熱して赤銅の八個の輪で囲まれ、
月は白銅の八個の輪で囲まれていた。
星は投げ飛ばした粘土の粒からできた。
大地は星の時と同じように、粘土の固まりを空間に投げた。
それは、北を突端に平たく拡がり、体のように各方面に拡がり、
仰向けに横たわった。
”アンマ”は孤独で、それ故に、
女性である大地に寄り添い合体を試みた。
しかし、”アンマ”の行く道を赤い蟻塚(ありづか)が塞いでいた。
”アンマ”赤い蟻塚(ありづか)を引き裂いて合体を果すが
そのような邪魔が入った為に、自然の摂理に欠陥が生じ
生れるべき双子は生れず、ジャッカルが生れた。

”アンマ”は再度大地との合体を果し、双子が生れた。
双子は水のようで、緑色をしており、
上半身は人間で、下半身は蛇のようだった。
赤い目、二股の舌、関節のない筋張った腕、
そして、水のように光る緑色の毛に覆われた体を持っていた。
彼らは八つの器官を持ち、完全な形で生れた。

この双子は”ヌンモ”と呼ばれた。

”ヌンモ”は神”アンマ”の精髄(せいずい)から生れ
それこそが世界の生命の力で、全ての運動とエネルギーが生れる。
それは、即ち水である。
”ヌンモ”はあらゆる水の中におり、
海や川、雨や嵐の中におり、彼らは水なのである。
また、”ヌンモ”は常に光を発する。
即ち、彼らは水であり光なのである。
”ヌンモ”は神”アンマ”から指示を受けるため
天国へ行ったという。
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2008-01-19 16:30:19

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Author:かし りょう
神話・古代史に思いを馳せる。
と言うと格好良いですが、実際は、
”空想にはお金がかからない”
という事で。。。
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