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八咫烏(ヤタガラス)考~”射日神話にみる国家統一”

八咫烏(ヤタガラス)とは、
神武東征の折、その一行に助力した
三本足のカラスの姿をした神様である。

日本サッカーのシンボルマークと言えばお馴染みだろう。
JFAシンボル

本日はこの八咫烏(ヤタガラス)をテーマにしてみたい。
まずは、少し説明を
冒頭にも書いたが、
この八咫烏(ヤタガラス)は、古事記において、
神武東征神話に現れる道案内をする神(神の使い)。

因みに、神武東征神話とは、
初代天皇”神武”が日向国を発ち、
大和征服して橿原宮で即位するまでの日本神話の説話。
神武”は謚(おくりな:天皇がお隠れになった後に付けられる名前)で、
神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコ)が御神名である。
この神話も面白いが、まだまだ材料が揃わないので本日はここまで(苦笑)。
八咫烏(ヤタガラス)に戻ろう。

意外な事だが、日本書紀にはこの名前は見られない。
代わりに神武を助けるのは”金鵄(金色のトビ:鳶)”である。
黒いカラス”と”金色のトビ”ではあまりに違うと思われるだろうが、
実は関係大ありなのだ(苦笑)。
キーワードは”太陽の化身”。

少しずつ進めよう。

八咫烏(ヤタガラス)の最大の特徴は、
なんと言っても、その”三本の足”であろう。

三本足のカラス”は、
射日神話”に登場すると言われる。
一般的に”射日神話”とは、
東アジア南部を中心に語られるバリエーションの多い神話のひとつで、
淮南子(えなんじ)」(前漢の淮南王劉安が学者を集めて編纂させた哲学書)
という書物に見られるのが有名。

昔、太陽は10個あって、一つづつ順番に現れて空を巡っていたのだが
ある時、10個の太陽が一度に現れ、地上は暑さのために干上がり、
作物は枯れ、人も動物も焼け死にそうになった。
時の皇帝は、一人の弓の達人に命じて10個のうち9個を射落とさせる。

おおまかに記せば上のようなストーリー。

だが、
淮南子(えなんじ)」には、
三本足の鳥(カラス)”への言及があるかどうか良くわからない?
この書物に目を通したことがないので、無責任な事もいえないが
太陽の中に鳥がいる”というような事は書かれているみたいだ。
あるいは”太陽の中に三足鳥がいる”という記述がある書物が他にあるらしい。
残念ながら確かめられなかった。
この鳥は「火烏(かう)」「踆烏(そんう・しゅんう?)」とも言うらしい。

ネットをかなりの時間をかけて調べたが
三本足の鳥”の記述のある中国の書物が特定できなかった。

しかし、中国の思想の中に、
太陽の中に三本足の鳥”という考えが、
かなり古い時代からあったことは間違いなさそうである。

さて、ここから空想の領域へと入っていこう(笑)。
実はこの10個の太陽の話だが、中国の少数民族共通の神話である。
中には、””という言葉を使わない民話も多い。
私が今注目している苗(みゃお)族にも当然この話はある。
最近購入(ダウンロード)した電子書籍
苗族民話集 中国の口承文芸(2) 編訳:村松一弥
に載っているが、このバージョンの場合太陽は””とは表現されていない。
表題は「オンドリにはなぜトサカがあるか」。
つまり、オンドリ(雄鶏、つまりニワトリの雄)のトサカの起源民話なのだ。
射日神話”とは、対になる神話がある。それが”招日神話”。
つまり、隠れてしまった太陽を呼び戻す神話だ。
苗族の民話では、この二つがセットなのだ。
太陽が隠れたのを呼び戻す神話ならば、
日本神話にも”天の岩戸隠れ”があるが、”射日神話”は見られない。
日本に”招日神話”が大陸から伝わったのは、ほぼ間違いないだろう。
では、なぜ射日神話がないのか?

私は、こう考えた。
太陽は一つでなくてはならない
日本において太陽はひとつ、アマテラスのみなのだ。
であるならば、”射日神話”は必要ない。
というより、あってはならない。

ここから、逆説的に考えると、
10個の太陽の意味が見えてくる
即ち、10個の太陽=10個の王権ではないだろうか?
つまり、10個の太陽の意味するところは
10人の王、あるいは、10個の国ではないかと考えた。

そうのように考えると、
中国における”射日神話”は、
乱立する国々の統一神話と言うことにならないだろうか?
そして、それを日本の神話に取り入れるとするならば
神武東征神話”以外に考えられない。
さらに、そこに”三本足の鳥”が描かれる。

絶妙な取り合わせだと言えないだろうか・・・。

ここから、こんな仮説が思い浮かんだ。

中国において、”射日神話”に描かれ敗れた
9個の国(あるいは王)の民族の一つが日本に渡ってきた。
(もしかしたら、9民族全ての一部が渡ってきたかもしれない)
その民族は、日本において、あらたな国作りのため
第2の”射日神話”の勝者となるべく行動を起こす。
その時、同じく第1の”射日神話”に敗れた他の民族の力を借りた。
あるいは、その無念の思いを神話に取り入れたかった。

それが、即ち”八咫烏(ヤタガラス)”。

9-1=8、数もピッタリではないか。

苗(みゃお)族が祖とする”蚩尤(しゅう)”という太古の神に連なる
九黎(黎氏の九人)族が、
蚩尤(しゅう)”を殺した黄帝の子である少昊金天氏の天下の衰えを見て、
反乱を起こしたという記述が「国語」楚語にあるそうだ。
射日神話”に名前の出る”堯(ぎょう)”という帝の兄は”少昊氏”だとする説もあるというから
少昊氏”の後を継いだ”堯(ぎょう)”の時代に
その衰えに乗じて、”九黎(黎氏の九人)族”すなわち、
蚩尤(しゅう)”の末裔となる9民族が反乱を起こした史実こそが
射日神話”であり、その時射落とされた”三本足のカラス”達が、
八咫烏(ヤタガラス)”の正体ではないか。

さらに、黄帝が龍を使役していた事に関して補足するなら
その龍を喰らう、あるいは抑えつける”大鵬金翅鳥(たいほうきんしちょう)”という鳥がいる。
鳳凰(ほうおう)”の事だと言うことだが、
これが、日本書紀に”八咫烏(ヤタガラス)”に代わって描かれる
金のトビ”とは考えられないだろうか?
この鳥を仏塔に掲げた”南詔大理国(なんしょうだいりこく)”は
苗(みゃお)族”や”九黎(黎氏の九人)族”達の
同盟民族あるいは同族が築く”槇(てん)王国”の流れをくむという。

最後に、皇室を守護する謎の集団がいるという
とんでも話をどこかで読んだ記憶がある。
彼らは、自らを”八咫烏(ヤタガラス)”と称すると
その本に書かれてあったのを思い出した。

真実はいかにといったところではあるが・・・。
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テーマ:神話 - ジャンル:学問・文化・芸術

2007-11-16 00:00:50

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