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大樹の下で

神話・古史・古伝・民間伝承に関わる、自由な空想を不定期に更新しています。

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酒は飲んでも飲まれるな!(笑)~神と酒(6)

さて、ついにこの”酒は飲んでも飲まれるな!(笑)~神と酒”のシリーズも
第6回まで続く長いシリーズとなってしまいました。

管理者である私は、自他共に認める”酒好き”です。
ですが、一般に言われる”呑兵衛(のんべぇ)”ではありません。
浴びるように酒を嗜むことはほとんどありませんし、
普段の生活で酒を常用する習慣もありません。
しかし、”強い”!!(爆)。
基本的にアルコール度数の高い辛口の酒がお気に入りです。
と言うことは、少なくとも飲酒遺伝子が私にはあるという事でしょう。

三国志魏志東夷伝(魏志倭人伝)には、

”喪主泣シ、他人就ヒテ歌舞飲酒ス”とか
”父子男女別 無シ、人性酒ヲ嗜ム”のように、

日本人が酒を飲む習慣を持っているような記述があります。

しかし、実際には、DNA情報の中に”飲酒に対する抵抗力”を持つ人が
”世界に比して少ない”という結果が出ています。

通称”酒豪遺伝子”と呼ばれる”N型遺伝子”とは、
アルコールを摂取したときに発生する”アセトアルデヒド”という有害物質を
分解する酵素を作り出す遺伝子の事。
これに対して、分解酵素を作ることが上手くできない遺伝子が
”D型遺伝子”と言われ、
両親から受け継いだ遺伝子が二つとも”N型”ならば、NN型。
どちらかが、”N型”で、片方が、”D型”ならば、ND型。
両親共に”D型”ならば、DD型。
と言うことになります。

NN型・・・酒に強く、悪酔いしたりしない。
ND型・・・酒は飲めるが、二日酔いのような症状が残りやすい。
DD型・・・酒に抵抗力がほとんどなく、気分が即座に悪くなる。

現在、日本国内での遺伝子分布を調べた結果によれば、
NN型の遺伝子は、北(北海道・東北)と南(九州・沖縄)に多く、
中央(関西地区)に行くほど、DD型が多くなります。
詳しくは、”酒の強さは遺伝子で決まる 原田勝二氏”
のサイトページを参照ください。

この分布を見ると面白い事がわかります。
このN型遺伝子とD型遺伝子の分布バランスを見ると
古代集権国家を築いた”大和朝廷”の支配確定範囲とぴったり重なるのです。
そして、DD型が少なくNN型・ND型が多い
関東以北と九州以南(四国も含む)地域は、
大和朝廷から、蛮族と蔑まれた、
”まつろわぬ民”達の歴史を持つ地域です。

さらに、この地域は現代に至るまで、わずかとはいえ
山岳ネットワークを維持していた地域でもあります。

酒の神を調べて行くと、そこに、山岳信仰を持つ
技術者集団の影が見えてきます。
”秦(はた)氏”は、”秦(しん)の始皇帝の末裔を称した”事から
その名があるようになっていますが、
私は、”秦(しん)”ではなく、”新(しん)”だったのではないのか?
と疑っています。
”新(しん)”即ち、”新羅(しらぎ)”です。

”秦(はた)氏”が四国に山上王国を持っていたという説もあります。
この説は”四国=邪馬台国”という説なのですが、
”秦(はた)氏””徐福(じょふく)伝説”なども結びつけているもので、
彼らが、山岳信仰を持っていたという事に関係があります。
興味のある方は、以下の”大杉 博”氏の著作
邪馬台国はまちがいなく四国にあった
邪馬台国の結論は四国山上説だ―ドキュメント・邪馬台国論争
をお探しになってくださいませ(苦笑)
ちょっと過激な論調を含みますが、提示される証拠には
一見の価値ありと考えます。

話を戻しましょう(笑)。
前出した”徐福(じょふく)伝説””富士信仰”と密接な関係があります。
”富士の神様”即ち、”浅間大神(あさまのおおかみ)”とは、
”木花咲耶姫(このはなさくやひめ)”ですね。

ここで、視点を再び”まつろわぬ民”に戻します。
大和朝廷の支配圏になぜNN型(酒豪遺伝子)が少ないのか?
それは、退治されてしまったからかもしれません。
それも、ほとんど”根絶やしにされた”と言うことです。

”土蜘蛛(つちぐも)”という妖怪をご存じでしょうか?
現在の研究では、この妖怪”土蜘蛛(つちぐも)”の正体は
古くは山に住まう穴居人、
後の鉱山職人のような山間に住まう者達ではなかったのか?
と言われていまして、全国各地にいたようです。
有名なのは”葛城山の土蜘蛛”です。
これを退治したのが、シリーズ(5)でも触れた
”酒呑童子(しゅてんどうじ)”を退治した
”源頼光(みなもとのらいこう/みなもとのよりみつ)”です。
この話の件を読んでみると、この土蜘蛛は女性である可能性があります。

歌舞伎の演目の元になった、能の演目では、
”源頼光(みなもとのらいこう/みなもとのよりみつ)”が熱病に冒され、
それを看病する”胡蝶”という女性が登場します。
この女性の能における台詞と薬を持って看病するという二つのことから
そもそも、熱病の元は、その薬にあるのではないのか?と思えるのです。
そして、この薬とは、酒ではなかったか?と思うのです。
具体的な台詞については、”能・土蜘蛛”を参照ください。
ここでは、”橘(たちばな)氏””葛城王”とされたことが思い出されます。

八岐大蛇・土蜘蛛・酒呑童子などと妖怪や鬼とされた山の民達は
朝廷に従わなかったから滅ぼされたのでしょう。
”酒呑童子は八岐大蛇の子供だ”という伝承があることも、
それを、裏付けていると思います。

もちろん、山の民の中には、朝廷に恭順した者達もいました。
奈良県吉野にいた”「国樔」「国巣」「国栖」(くず/くす)”と呼ばれた民族は、
朝廷に恭順の意を示し、”粉酒(こざけ)”というお酒を献上したといいます。
恭順の意を示すのに使用すると言うことは
そのお酒が、彼らにとっていかに重要で価値のあるものであったのかがわかります。

なんとか収拾が付きそうです(苦笑)。

上古のお酒というものは、”噛み酒(かみさけ)”であったと言うことです。
一度口に材料となる穀物を含み、
よく噛んで器にはき出し日数をかけて発酵させるもので、
意外とアルコール度数が高く、
十分に酔いをもたらすものだそうです。
これを、実験した人がいます。
興味のある方は、”小泉武夫”氏の著作
日経ビジネス人文庫 酒に謎あり
でご確認を!古代のお酒の製造法なども詳しく載っていて面白いです。
この実験に協力して貰ったのは全て女子学生だそうです。
これは、”噛み酒”を造るのは女性の仕事だったことから
それに倣って、女子だけにお願いしたとのことです。
酒は神様に供えるもので、
それを造るのは少女あるいは処女の役目だったと言うのです。

これは、山の民である”土蜘蛛衆”
女性の長(おさ)が多かったらしいと言うことを考えると
とても興味深い事です。
”日本武尊(やまとたけるのみこと)”
”熊襲建(くまそたける)兄弟の討伐”の時に
わざわざ、情けないとも言える女装をしたのも
このあたりに本当の理由があるのかもしれません。

酒蔵の神様”松尾様”が女神であるという事も
代々酒造りを継承してきた酒を造る職人達の中に、
大和朝廷がもたらした、父権主義(男尊女卑)に対して
山の民が持っていた、母権主義(女尊男卑)の思想が
その底流に脈々と流れている証拠と言うことかも知れません。
一見すると、酒蔵の女人禁制というしきたりは
男尊女卑と捉えられてきましたが、
実は、朝廷に隠れて、女性の権威をお祀りする
女尊男卑の思想の裏返し・カモフラージュであったのかもしれないのです。
それは、山岳信仰での女人禁制にも同じ事が言えるのではないでしょうか。

シリーズ最後に酒蔵の神”松尾様”の正体は、
”木花咲耶姫(このはなさくやひめ)”でもなく、
”中津島姫命(なかつしまひめのみこと)”でもなく、

秀麗な山裾を衣のごとく翻し、
千変万化のお顔を見せながら、
我らに豊穣をもたらしてくださる
古代の大地の女神である


と結論づけたいものです。

とりあえず、ここで一端シリーズの決着とさせていただきましょう。
世界編をいつか記事にしたいものではありますが、
それは、またのお楽しみと言うことで(笑)

男性諸氏の皆様、くれぐれも美しき女性の注ぐ酒にはご用心を
寝首をかかれても知りませんよ(爆)。
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テーマ:文明・文化&思想 - ジャンル:学問・文化・芸術

2008-01-03 13:55:30

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コメント

遅くなりました・・・

朱鷺田さん、いらっしゃいませ!

面白く思っていただければ良かったです!

お返事が遅くなり申し訳ありませんでした。

古代史と酒の情報を辿ってここまで来ました。
考古学での酒のお話し、興味深く読みました。まつろわぬ者との戦いと酒の話は、興味深いですね~

ミード

凶樹さん、お返事遅くなりましたm(_ _)m。

蜂蜜酒(ミード)は比較的に安く手にはいりますよ(笑)。
ちと、調べましたが、2000円前後です。
蜂蜜専門店などでも、取り扱ってます(笑)。

お試しの際は、ご報告お願いしますね(爆)。

歯ごたえある内容でした~♪
おそらく私自身、DD型か。
百歩譲ってND型であります。

でも、飲んでみたいのは、
黄金の蜂蜜酒w

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と言うと格好良いですが、実際は、
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という事で。。。
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