古代北欧ゲルマン王国 〜 ゲルマンとケルト3
ゲルマンとケルトの第3回となる今回、
このシリーズを書くにあたり、
大前提をいくつか提示しておく必要性を感じましたので
それを整理してみようと思います。
このシリーズは北欧神話とケルト神話に登場する神々に
身体的な特徴が一致する者達がいること
この着眼点からスタートしました。
一番の始点となるのは
北欧神話の主神オーディンと
ケルト神話の神々の敵となる巨人族フォモール族の王
邪眼のバロール
この二人の神が同一であるかもしれないと言うことでした。
実のところ、このオーディン=バロールは
きちんとした説明なしに第1回目で紹介しました。
両者とも一つ目であると言うこと
神の一族の王であり、魔術に長けていると言うこと。
このような単純な一致から他の両神話に登場する神々や巨人にも
共通項がみられるのではないか?
そこからこのシリーズの空想の連鎖が始まるのです。
そして、第1回目にはオーディン=バロールとともに
ロキ=ルーを提示しましたが
この北欧神話最大のトリックスターロキと
ケルト神話の英雄神ルーの検証は
いくらか修正を加える必要がありそうです。
続く(随分と間は開いていますが)第2回では
このブログの閲覧者のかたからヒントを得て
テュール=ヌアザを提示しました。
両者ともに片腕を神話世界で失う神です。
詳しくは第2回をお読みいただくとして
ここで一つの矛盾が生じ、それを発想&空想により
回避することとなります。
生じた矛盾とは比較する神々の立ち位置の違いです。
北欧神話においてオーディンとテュールは
共にアサ神族に属する同族として描かれます。
対して、バロールとヌアザは
かたや巨人族の王、かたや神々の王
全く相反する陣営の長なのです。
そしてこれを回避するための発想&空想が
古代北欧ゲルマン王国となるのです。
このシリーズを書くにあたり、
大前提をいくつか提示しておく必要性を感じましたので
それを整理してみようと思います。
このシリーズは北欧神話とケルト神話に登場する神々に
身体的な特徴が一致する者達がいること
この着眼点からスタートしました。
一番の始点となるのは
北欧神話の主神オーディンと
ケルト神話の神々の敵となる巨人族フォモール族の王
邪眼のバロール
この二人の神が同一であるかもしれないと言うことでした。
実のところ、このオーディン=バロールは
きちんとした説明なしに第1回目で紹介しました。
両者とも一つ目であると言うこと
神の一族の王であり、魔術に長けていると言うこと。
このような単純な一致から他の両神話に登場する神々や巨人にも
共通項がみられるのではないか?
そこからこのシリーズの空想の連鎖が始まるのです。
そして、第1回目にはオーディン=バロールとともに
ロキ=ルーを提示しましたが
この北欧神話最大のトリックスターロキと
ケルト神話の英雄神ルーの検証は
いくらか修正を加える必要がありそうです。
続く(随分と間は開いていますが)第2回では
このブログの閲覧者のかたからヒントを得て
テュール=ヌアザを提示しました。
両者ともに片腕を神話世界で失う神です。
詳しくは第2回をお読みいただくとして
ここで一つの矛盾が生じ、それを発想&空想により
回避することとなります。
生じた矛盾とは比較する神々の立ち位置の違いです。
北欧神話においてオーディンとテュールは
共にアサ神族に属する同族として描かれます。
対して、バロールとヌアザは
かたや巨人族の王、かたや神々の王
全く相反する陣営の長なのです。
そしてこれを回避するための発想&空想が
古代北欧ゲルマン王国となるのです。
結論から申し上げれば
北欧神話とは古代北欧ゲルマン王国の興亡史であり
ケルト神話(アイルランド神話)とは
その王国支配の間のアイルランド史が神話世界として描かれている
と言うことです。
この史実にはない北欧ゲルマン王国の中心は
スカンジナヴィア半島となります。
北欧神話では神々の住まう場所アースガルズが
この半島にあったと考えます。
神話においてアースガルズは一つの島とされますが
これは、後の世のローマ帝国時代にタキトゥスによる
ゲルマン民族に関する著作ゲルマーニアにおいて
現スウェーデンのあるあたりは島と表現されることから
当時スカンジナヴィア半島は巨大な島と認知されていた可能性を示唆しています。
この古代王国の支配権は
東と南はバルト海沿岸からユトランド半島以東におよび
西はブリテン島、アイルランドに達するものであったと考えます。
なぜなら、中世大航海時代の直前に巻き起こった
北方ヴァイキングの植民及び交易、掠奪を目的とした一大遠征の時代に
彼らヴァイキングが行動した範囲や方向、目的地の多くは
この古代王国の支配圏になぞらえていたように感じるのです。
また、この古代王国は後のローマ帝国にも
知らず知らずに影響を与えた高度な政治機構を持っていた可能性があります。
ひとつ例を挙げるとすれば
ローマ帝国にあったコロッセオ(闘技場)は
古代ゲルマン王国において軍事・娯楽の意味合いを兼ねて
すでに存在していた可能性があります。
それを北欧神話ではヴァルハラと呼びました。
国内の重要事項の決定には
王国内の様々な部族や職業集団の長による
合議制が取られていたと考えます。
北欧神話の神々の中には、そういった責任者、あるいは選出者を
描いている可能性のある者達がいるのです。
そして、その国政会議に出席する者達が神と呼ばれるのです。
この王国の最大のライバルは
中央ヨーロッパに隆盛していたケルト民族であったと考えます。
ローマ時代にはガリアと呼ばれる彼らは
部族単位での結束が中心で
民族統一国家を作り出すことはありませんでした。
ですから、古代に興ったゲルマンの一大王国との関係も
一部の部族は王国内に地位を持ち神となり
一部の部族はあくまでも従属をはねのけ敵対したと考えます。
すなわち、北欧神話における神々の最大の敵
霜の巨人族とは支配に抵抗するケルト民族連合と言うことになるでしょう。
ケルト神話に少し目を移しましょう。
この記事内でケルト神話と言った場合、説明がなされない限り
神話はアイルランド神話を指しています。
一般に島のケルトと称されるこの神話は
”侵攻の書”と呼ばれるアイルランドの植民起源神話が中心となり、
ダーナ神族(ダヌ女神の一族)即ち、トゥアハ・デ・ダナーン
の神々がその中でも神話時代を彩ります。
この神々の始祖とされるダヌ女神は
ドナウ川やドニエプル川の名前の由来とも言われ
アヌとも同一視される古き大地母神であるようです。
その起源は遠くオリエント神話まで遡ることが
あるいは出来るかもしれません。
ドナウやドニエプル川が流れる地域は
古代ゲルマン王国の版図に含まれると思われます。
このことから、トゥアハ・デ・ダナーンが
ケルト民族でありながらゲルマン王国と共存関係にあり
その結果、アイルランドへ植民していったと考えます。
侵攻の書によれば
トゥアハ・デ・ダナーンは
5番目にアイルランドに現れた者達であるといいます。
1番目と2番目に関してはキリスト教の影響が見られますが
これは書の編纂・収集をしたキリスト教の司祭や牧師の影響と考えます。
3番目にフィル・ボルグ族
4番目にフォモール族
5番目にトゥアハ・デ・ダナーンと続きます。
この3番目から5番目までが
古代ゲルマン王国と深く関わりを持っているように思います。
今後シリーズを続けるうちに紹介しようと思いますが
フィル・ボルグ族はフェンリル(フェンリス狼)、
フォモール族はゲルマン王国の神々の中心オーディンが率いる一族という風に
北欧神話とリンクしています。
随分と長くなりましたが
前提としてこういう風に世界観を考えるという提示は出来たものと思います。
次回はこういった前提を踏まえて
ヘイムダルとブレスを予定しています。
もっとも、気まぐれな管理者ですから
その通りいくかは不明ですがね(笑)。
2008-09-07 11:18:36
北欧神話とは古代北欧ゲルマン王国の興亡史であり
ケルト神話(アイルランド神話)とは
その王国支配の間のアイルランド史が神話世界として描かれている
と言うことです。
この史実にはない北欧ゲルマン王国の中心は
スカンジナヴィア半島となります。
北欧神話では神々の住まう場所アースガルズが
この半島にあったと考えます。
神話においてアースガルズは一つの島とされますが
これは、後の世のローマ帝国時代にタキトゥスによる
ゲルマン民族に関する著作ゲルマーニアにおいて
現スウェーデンのあるあたりは島と表現されることから
当時スカンジナヴィア半島は巨大な島と認知されていた可能性を示唆しています。
この古代王国の支配権は
東と南はバルト海沿岸からユトランド半島以東におよび
西はブリテン島、アイルランドに達するものであったと考えます。
なぜなら、中世大航海時代の直前に巻き起こった
北方ヴァイキングの植民及び交易、掠奪を目的とした一大遠征の時代に
彼らヴァイキングが行動した範囲や方向、目的地の多くは
この古代王国の支配圏になぞらえていたように感じるのです。
また、この古代王国は後のローマ帝国にも
知らず知らずに影響を与えた高度な政治機構を持っていた可能性があります。
ひとつ例を挙げるとすれば
ローマ帝国にあったコロッセオ(闘技場)は
古代ゲルマン王国において軍事・娯楽の意味合いを兼ねて
すでに存在していた可能性があります。
それを北欧神話ではヴァルハラと呼びました。
国内の重要事項の決定には
王国内の様々な部族や職業集団の長による
合議制が取られていたと考えます。
北欧神話の神々の中には、そういった責任者、あるいは選出者を
描いている可能性のある者達がいるのです。
そして、その国政会議に出席する者達が神と呼ばれるのです。
この王国の最大のライバルは
中央ヨーロッパに隆盛していたケルト民族であったと考えます。
ローマ時代にはガリアと呼ばれる彼らは
部族単位での結束が中心で
民族統一国家を作り出すことはありませんでした。
ですから、古代に興ったゲルマンの一大王国との関係も
一部の部族は王国内に地位を持ち神となり
一部の部族はあくまでも従属をはねのけ敵対したと考えます。
すなわち、北欧神話における神々の最大の敵
霜の巨人族とは支配に抵抗するケルト民族連合と言うことになるでしょう。
ケルト神話に少し目を移しましょう。
この記事内でケルト神話と言った場合、説明がなされない限り
神話はアイルランド神話を指しています。
一般に島のケルトと称されるこの神話は
”侵攻の書”と呼ばれるアイルランドの植民起源神話が中心となり、
ダーナ神族(ダヌ女神の一族)即ち、トゥアハ・デ・ダナーン
の神々がその中でも神話時代を彩ります。
この神々の始祖とされるダヌ女神は
ドナウ川やドニエプル川の名前の由来とも言われ
アヌとも同一視される古き大地母神であるようです。
その起源は遠くオリエント神話まで遡ることが
あるいは出来るかもしれません。
ドナウやドニエプル川が流れる地域は
古代ゲルマン王国の版図に含まれると思われます。
このことから、トゥアハ・デ・ダナーンが
ケルト民族でありながらゲルマン王国と共存関係にあり
その結果、アイルランドへ植民していったと考えます。
侵攻の書によれば
トゥアハ・デ・ダナーンは
5番目にアイルランドに現れた者達であるといいます。
1番目と2番目に関してはキリスト教の影響が見られますが
これは書の編纂・収集をしたキリスト教の司祭や牧師の影響と考えます。
3番目にフィル・ボルグ族
4番目にフォモール族
5番目にトゥアハ・デ・ダナーンと続きます。
この3番目から5番目までが
古代ゲルマン王国と深く関わりを持っているように思います。
今後シリーズを続けるうちに紹介しようと思いますが
フィル・ボルグ族はフェンリル(フェンリス狼)、
フォモール族はゲルマン王国の神々の中心オーディンが率いる一族という風に
北欧神話とリンクしています。
随分と長くなりましたが
前提としてこういう風に世界観を考えるという提示は出来たものと思います。
次回はこういった前提を踏まえて
ヘイムダルとブレスを予定しています。
もっとも、気まぐれな管理者ですから
その通りいくかは不明ですがね(笑)。
2008-09-07 11:18:36
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